
本邦においても欧米と同様に、コンパニオンアニマルの腫瘍治療に対する社会的ニーズは近10年で急速に高まっております。本学会の前身である日本獣医がん研究会は、1994年11月にわずか26名の発起人により本邦の獣医腫瘍診療レベルを向上させる目的で組織されました。そして2009年3月31日までの14年5ヶ月間にわたり、多くの先人のご尽力により精力的な研究会活動を展開し、その目的を達成して閉会いたしました。
日本獣医がん学会は、発展的に解消した前研究会の会員・繰越金等をすべて継承し、その基本理念である我が国における獣医腫瘍診断・治療の発展と推進に寄与するべく、2009(平成21)年4月1日に発足いたしました。前研究会と同様に、本学会の存在意義は、単なる学者のための学術団体ではなく、学閥や年功等のしがらみを排除し純粋に動物と飼い主のために本邦の獣医腫瘍診療レベルを向上させることにあります。
会員の皆様のご推挙をいただき、重責を担う本学会初代会長を務めさせていただくこととなりました。4年間の任期中は、今期をもって最後のご奉公と決意し微力ながら全力疾走で学会の基盤造りと後進の育成に努めてまいる所存でございます。そして、欧米に追いつき・追い越す覚悟で、本邦の獣医腫瘍診療レベルを向上させるために民主的な学会運営を行っていきたいと考えております。
会長としての施政方針についてはすでに総会で承認いただきましたが、新企画として、以下の事項を推進してまいります。
1.学会のシンポジウムや特別講演等のネット配信:学会に参加できない会員のために
2.学会雑誌の電子版発行:経費削減とエコ
3.学会ホームページの充実:会員への情報提供量の増加と社会への発信
4.学会事務手続きの簡素化:電子メールやHPを介しての会員連絡と種々登録業務
5.その他
学会運営の基本方針として、地球環境にやさしいエコ学会をめざします。
会員の皆様への紙媒体の情報提供等は可能な限り削減し、執行部自体もメール会議やWeb会議等を多用していきます。それにより、結果的に経費削減が可能となります。削減した財源は、会員の皆様と獣医腫瘍学の発展のために還元して参る所存でございます。移行当初は、会員の皆様に混乱とご不自由をおかけすることが多々生じると存じますが、何卒主旨をご理解いただきご協力いただけますよう重ねてお願い申し上げます。
2009年4月1日

